皆さま、こんにちは♪
いよいよ子供たちは夏休みです!!
私も夏は大好きなのですが、40歳を過ぎた頃からすっかりエアコンが苦手になってしまいました。
エアコンを切れば暑いし、つけたら寒いし、どうしていいのかわかりません(-_-;)
という訳で、今回はピアノにとっても厳しい季節である”夏”の湿度管理について書いてみます♪

ピアノにとっては湿度50%程度が理想です!

夏場がピアノにとって厳しい季節なのは、何といっても湿度が高いからです。お部屋や状況によっては80%に達することも珍しくありません。ピアノにとって快適な湿度はおよそ50%ですので、80%は結構厳しい数値です(-_-;)

ピアノの重要な部品は木材でできているため、湿気の影響を受けます。湿度が上がれば木材は膨張し、下がれば収縮する・・・。こうした影響を最小限に抑えピアノを安定した状態に保つには、湿度50%をキープが理想なのです。

そうは言っても湿度50%キープって難しい・・・

夏場に湿度50%が理想って言ったって難しいですよね・・・、ピアノ設置のお部屋をエアコン24時間フル稼働なんてまず無理です。
ピアノ専用の乾燥剤を入れるって方法もありますが・・・、この乾燥剤って調律師さんの中でもその効果に賛否があるくらいで、効果の程は・・・、という感じなのです。

「ピアノ専用湿度自動調節器」ダンプチェイサーという商品があります

そんな夏場の(夏場に限りませんが)湿度管理にとっても便利&しっかりとした効果のある商品がダンプチェイサー。構造はとってもシンプルで使い方も簡単です。
設置して電源を入れれば、あとは勝手にダンプチェイサーがピアノにとって最適な湿度をキープしてくれるのです。
このダンプチェイサーは棒状の「除湿機本体」ボックス型の「湿度自動調整器」の2つからなっています。
コンセントに繋げておけば「湿度自動調整器」が湿度を感知(湿度50%になると自動でスイッチが入ります)し、「除湿機本体」がゆっくりと温まり(温度55℃程度ですので、手で触れられるくらいの温度です)、ピアノ内部の湿気を飛ばしてくれるというシステム。除湿を終え、再び湿度が50%になると勝手にスイッチが切れます。

因みにお値段ですが、野沢ピアノでは・・・、
本体価格(¥18,500⇒¥16,000)+取付費(¥5,000)=¥21,000+税(税込:¥22,680)です。

こんな方におすすめです♪

【調律してもすぐに音が狂う】
湿度を一定にしてあげることは調律の安定にとって非常に良いことです。
ピアノの弦って上部は「ピン板」、下部は「響板の駒」という部分に支えられています。つまり・・・、弦は湿気による影響をもろに受ける”響板”の上に乗っている構造なんです。ですので、「土台」である響板の状態を一定に保つことは調律の安定につながるんです♪
調律をしてもすぐに音が狂ってしまう・・・、そんなピアノには本当におススメです。

上の図はグランドピアノの響板&弦の断面図です。湿気が多いと響板は上方向にそり返り(音程は高くなる)、乾燥すると下方向にそり返ります(音程は低くなる)。この変化によって調律が狂ってしまうのです。

【湿気によるトラブルが頻発する】
音が出ない、鍵盤が上がらない、タッチが重い等々・・・、多湿によるトラブルは様々あります。
それもこれも鍵盤やアクションが湿気をたっぷり吸って、膨張しているのが原因です。
こうした湿気によるトラブルにもダンプチェイサーは有効なのです♪

【ピアノを長持ちさせたい方(みんなそうでしょうけど・・・)】
湿度を一定に保つことは、ピアノを長持ちさせるためにも非常に重要です!!
ピアノの重要部はほとんど木材でできており、湿度変化による膨張・収縮はピアノを傷めます

余談:商品名「ダンプチェイサー」ってどういう意味なの?

私もお客様に「ダンプチェイサーというのがありまして・・・」とか言ってるくせに、意味を知りませんでしたので調べてみました・・・。
【ダンプ(dump)】
”中身を空ける” ”空にする” ”放り出す” ”放出する” ”投げ捨てる”
【チェイサー(chaser)】
基本的な意味は・・・、”追いかける”ですが、”強い酒に続けて飲む水やビール”(バー用語らしい)という意味もあるそうです。
つまり・・、”水”という意味なんですね・・・。

お恥ずかしながら勉強になりました(^^;)