ピアノのメンテナンス~運送・防音まで「お子さまのピアノレッスン」のお悩みご相談ください

ご自宅で可能です ピアノクリーニング

最も喜ばれる仕事の1つ

私がこの仕事をしていて最も喜ばれる仕事の1つが「ピアノクリーニング」です。

「表面の汚れが落ちた」
「ホコリが一掃された」
「ペダルがピカピカになった」

こうしたお声をお客さまから直接頂くのは嬉しいものです。
仕事冥利に尽きます。

ピアノを”美しく保つ意義”を考える

”ピアノのレッスン”、あるいは”ピアノを弾くこと”は楽しいことでしょうか?
なかなかに苦しいことでしょうか?

楽しいばかりではないですね。
苦しみが伴う。
場合によってはそっちの方が大きいかも。

「美しく整備されたピアノ」は、この逃れがたい苦しみを「少し緩和」し「能動的にピアノと向かい合う」時間にしてくれないでしょうか。

「ピアノを美しく保つこと」がその一助になってほしいと思っています。
積み重ねた時間が形を変えて「美しい表現」に昇華してくれるのでは、と密かに思っております。

クリーニングに関するお問合せ・お悩み相談、ご遠慮なくご連絡ください。
どうぞお気軽に。

ピアノクリーニング目次

クリーニングの必要性について

例えば40年前に製造されたピアノをメンテナンスするとします。
ピアノ修理工房からの見積書の中には、

「ブッシングクロス交換 ¥~」
「ハンマー交換 ¥~」

という項目の中に

「ピアノクリーニング ¥~」

という項目も含まれていることが多いと思いますが、この「ピアノクリーニング」という項目とその他の項目では”質的”に意味合いが異なります。

その他の項目は「楽器としての機能維持・向上」を目的としていますが、ピアノクリーニングはあくまでも「見た目の美しさ」を目的としています。

上記のことを前提として、ここでは「ピアノクリーニングの意義」についてお話したいと思います。
様々なケースを見て参りましたが経験的に、以下の3つが挙げられると思います。

① ピアノの状態を把握する
クリーニングはピアノを解体して行いますので、ピアノの状態が一目瞭然にわかります。フェルト類の虫食いや摩耗状況湿気の状態動作不良の状況等。多くの調律師さんは丁寧に説明してくれるはずです、私もちゃんと説明します、弾き手にとっての影響も含めて。

② 綺麗になる(ピアノに向き合うマインドが変わる)
当たり前過ぎる回答です・・・。
ですが、綺麗になると「ちょっと練習頑張ろうかな」とか「せっかくだから私も初めてみようかな(祖父・祖母含む)」という気持ちになりますね。
ピアノがピカピカになると「ピアノへの向き合い方」「音楽への向き合い方」が変わります。

③ 査定時にマイナス評価を受けない
やらしい話で恐縮ですが、実話でございます。
ピアノを売る時には(ピアノ買取業者の)査定員が来て実物を確認します。
「あらら、ここに大きな傷がありますね」「しばらくメンテナンスをされてませんね(調律記録が書かれているカードを見て)」と確認されます、怖いですね。

その査定項目には「外部・内部:汚れの状態」もあって、マイナス査定(状態が悪いと4~5万円程度のマイナス)の可能性もあるのです。

ピアノクリーニング、自宅でできるの?

ピアノクリーニング ビフォーアフター

Before & after

野沢ピアノのクリーニングは自宅でのクリーニングをご依頼される方が大半。(もちろんピアノ移動時に工房に入れてのクリーニングもやっております)

一部の例外(エアガンでのホコリ除去等)を除き、工房での作業内容と変わりません。
ご自宅でのクリーニングのメリット
① ピアノを工房まで入れる必要がない
② 費用を抑えられる
(工房での作業ですと¥50,000くらいかかります)

作業時に掃除機だけお借りしております。

古いピアノもクリーニングできる?

ピアノクリーニング ビフォーアフター

Before & after

50年以上前に製造されたピアノも対応しております。
昨年は昭和30年代後半に製造されたピアノも、ご自宅でクリーニングさせていただきました。

ときどき「ものすごく古いんですけど・・・、大丈夫でしょうか?」とご質問を頂きます。
恐らく、「対応できるのか不安なんですけど」と「ものすごく高額なんじゃ」という気持ちなのだと解釈していますが、お答えは「対応もできますし、費用も変わりません」です。

ただ、古いピアノですと他にメンテナンスが必要な場合もあります。
その場合、事前に状態を確認することも多いです。

また、必要かなと思われる修理等はお見積りをお出ししてから作業します。
ご安心頂ければと存じます。

ピアノの中にゴキブリの巣ができる場合があるって本当?

結構質問されるので答えます・・・。
死骸や卵(黒い楕円形のやつ)を見ることはあります、ピアノの中に。
(ゴキは明確な形をした巣を作らず、集合フェロモンと呼ばれるニオイにより集合する場所があり、それを「ゴキブリの巣」と呼ぶらしいです。

ピアノの中は1年を通じて(他の場所に比べ)温度が一定ですので、ゴキだけでなくネズミさんなどがいる場合もあります。
(ネズミは巣を作ります、ピアノの中に。新聞紙とかピアノ部品のフェルトとかを材料にします)

ピアノ部品をかじられたりしなければ、(楽器としての)問題はないのですが、気持ち良いものではありませんね。

ピアノの寿命とクリーニングの関係について

ピアノクリーニング ビフォーアフター 棚板

Before & after

googleで「ピアノクリーニング」と検索すると「サジェストワード(メインキーワードと一緒に検索されてるワード)」に「ピアノの寿命」と出てきます。

「ピアノクリーニング」と「ピアノの寿命」に直接的な関係はありません

ただ、「ピアノクリーニングの過程で「修繕箇所」が見つかり、そこを修繕・メンテナンスしてあげることは、「ピアノの寿命」に(もちろん)関係があります

そうですよね・・・、googleで検索すると「ピアノメンテナンスに関する用語」は氾濫(?)しており、技術者でもない限りわかりません。以下、ざっくりと代表的な用語の解説をしますね。

【ピアノメンテナンス用語】
① ピアノクリーニング:ピアノ内部・外装を綺麗にします
② オーバーホール:ピアノの大規模修繕
③ 修理:不具合のある個所を治す
④ 調律:正しい音程にする
⑤ 整調(せいちょう):タッチ感を整える
⑥ 整音(せいおん):音質を整える

以上、ピアノメンテナンス用語ざっくり解説です
※詳しくは別記事にする予定です

ピアノクリーニング 料金について

ピアノ工房でのクリーニング:¥55,000+税
ご自宅でのクリーニング:¥25,000+税

一部の例外(エアガンでのホコリ除去等)を除き、作業内容は変わりません。
ご自宅でも、工房でも、お客さまのご都合に合わせて行います。
※ 工房での作業は別途運送料がかかります。ですので、基本は「ピアノ運送時」をおすすめしております。

それでは早速ピアノクリーニング開始です(6つの工程)

ピアノクリーニング 所要時間

所要時間は4時間程度

所用時間はピアノの状態によって異なりますが、およそ4時間~5時間くらいで終わります。

工程①:それではピアノを解体していきます

ピアノクリーニング 解体

ピアノの解体

①鍵盤蓋
②上前板
③下前板
④マフラー
⑤アクション
⑥鍵盤
⑦拍子木

ここまで外していくとクリーニングの準備完了

工程② :ピアノの内部掃除

ピアノクリーニング ホコリ

内部のほこり

中の状態を確認すると・・・、ホコリがいっぱいです。

ココはお使いになる方がご自身で掃除できることろではありません。
また、調律の時でも鍵盤の下を掃除することは殆どありませんので当たり前ですが。

すみません、クリーニングの際は掃除機をお借りします。
先端のとがったノズルは特に必要ありませんよ。

(ハケを使って掃除します)

ピアノクリーニング カビ

カビが発生することも

中には”カビ”が発生しているピアノも結構あります。
これも珍しいことではありません。

後で除菌クリーナーできれいにします。

ピアノのカビ掃除・除菌については「カビ発生」! ピアノのカビ取り・カビ掃除をします」のページをご覧ください!

 

ピアノクリーニング 内部掃除

鍵盤下の掃除

鍵盤下のお掃除はこんな感じです。

少々クリーニングから脱線しますが、
「ホコリやゴミがたまるとピアノに影響ありますか?」
と時々ご質問を受けます。

ホコリやゴミでピアノに影響があることは殆どありませんが、まれに鍵盤と鍵盤の間にゴミが挟まってしまう場合があります。

 

ピアノクリーニング 下部掃除

ピアノ下部の掃除

こちらは下の方を掃除しているところです。

工程③:外装の汚れ落とし

ピアノクリーニング 外装掃除

汚れ落とし

掃除機をかけ終えたら次は「汚れ落とし」です。

次の工程「磨き」の前に、ほとんどの汚れをこの段階で落とします。

ピアノクリーニング ブラシ

金属部分の際も

 

部品と部品の間は汚れがたまりやすいところです。
ここは専用のブラシを使って汚れを落としていきます。

こうした「キワ」の部分が綺麗だと仕上がりもとっても綺麗な印象になります。

工程④:金属部分の磨き

ピアノクリーニング 蝶番磨き

蝶番をマスキング

汚れ落としが終わったら、次は「金属部分の磨き」をしていきます。

ピアノクリーニング 金属磨き

さび落とし

ピアノによってはサビや汚れで黒くなってしまっているものもありますよね。
専用の錆落としと金属磨きで奇麗に仕上げます。

金属部分が光輝いていると、ピアノの印象も全然違います。

ピアノクリーニング ペダル磨き

ペダル磨き

続いてペダル磨き

工程⑤:鍵盤部の調整

ピアノクリーニング キーピン磨き

キーピン磨き

ここからは「タッチを滑らかにするため」の作業です。

クリーニングではありませんが、鍵盤を外した時にしかできない作業でもあるのでついでに作業します。

 

ピアノクリーニング 鍵盤ホール

鍵盤ホールの掃除

鍵盤本体もお掃除します。

鍵盤には「真ん中と手前」に二か所ずつホール(穴)がありますが、ここの汚れをお掃除します。

 

 

鍵盤 黒鉛添付

黒鉛添付

鍵盤をタッチしてから、実際に音が出るまでには・・・
①鍵盤部 ⇒②アクション部 ⇒③弦
というプロセスがありますが、①鍵盤部と②アクション部の接点に潤滑の役目を担う「黒鉛」を塗ります。

工程⑥:最終調整の外装磨き

ピアノクリーニング ポリッシャー

ポリッシャー 艶出し

いよいよ最終工程、「磨き」を行います。

専用のポリッシャーを使い、ピアノ本来の艶を出していきます。

ピアノクリーニング コンパウンド

メンツェルナ コンパウンド

使用するのは「メンツェルナ(ドイツ製)」のコンパウンド。

スタインウェィの最終工程でも使用されているコンパウンドです。

ピアノクリーニング 細かな傷

仕上げの艶出し

各部品を組み立てて、最後の最後に更なる「艶出しワックス」をかけて作業終了。

作業はご自宅でもできますし、ピアノを移動する際(ご実家 ⇒ 新居)に一度工房に運んでからでもOKです。(一度工房を経由するので、運送費が少々高くなりますが)
また、クリーニングではなく大きな傷(ピアノの一部が欠けている等)の修理・修復等も承ります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ピアノクリーニングに関するお問合せ、お悩み相談ご遠慮なくご相談ください。
どうぞお気軽に。

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