とにかくピアノから離れて下さい!!
大地震発生時、お子様が(もちろん大人でも)ピアノの練習中、あるいはピアノのそばにいる・・・、なんてことがあるかもしれません。
そんな時は、すぐにピアノから離れて下さい。
ピアノが転倒したり暴走したりする可能性もあります。
また、グランドピアノの下に避難することは絶対にしないでください。
お家でも教室でも学校でも同じです。
東日本大震災、ピアノ被害状況(私のお客様・主に千葉・茨城)
平成23年3月11日の東日本大震災のピアノ被害の状況について調べたのですが、全体の被害状況が掲載されているデータが見つからなかったので、私の把握できている範囲でお話したいと思います。
ちなみに、平成7年の阪神淡路大震災のピアノ被害状況は・・・、『倒れた』10パーセント、『移動で被害あり』6パーセント、『動いた』57%です。
私は主に千葉県と茨城県で仕事をしています。
東日本大震災時、千葉県と茨城県の震度は5弱~5強だったそうですが(もちろん、地震被害を”震度”だけで語ることはできません)、私のお客様のピアノは転倒したり、暴走したりといった被害はありませんでした。ただ、ピアノは結構動いていました。
より震源地に近い福島のお客様のピアノも転倒・暴走はありませんでした。
これだけで見ると、阪神淡路大震災の方がピアノの被害は大きかったと言えると思います。『倒れた』ピアノが10パーセントですから・・・、10台に1台は転倒しているわけです。私も不思議に思って調べたら、阪神淡路大震災と東日本大震災では『揺れ方』が違ったようで(阪神淡路大震災の揺れは”キラーパルス”という建物に被害を与える揺れらしいです・・・)、『揺れ』だけでの被害は阪神淡路大震災の方が大きかったそうです・・・。
アップライトピアノの重心は後方にあるので・・・
アップライトの重心は後方にありますので、
予想される転倒パターンは・・・
【1】揺れで後方の壁に激しく当たり⇒はねかえって前倒し
(ほとんどのご家庭はピアノの後ろって壁ですよね・・・)
【2】揺れでピアノが少しずつ前方に⇒その後仰向けに転倒
この【1】【2】の転倒パターンはあくまでも”後ろに壁がある状況”での予想です。
学校や施設では後ろに壁がない状況でピアノが設置されている場合がありますので、いきなり仰向けに転倒する可能性があります。ピアノの後方は危険だとお子様にお伝えください。(現在ではピアノの耐震装置を備えている学校・施設も多いのですが念のため・・・)
『ピアノの耐震グッズ』につきましてはコチラをご覧ください。
グランドピアノの場合、脚が折れる可能性が・・・
グランドピアノの場合、転倒することはありませんのでアップライトピアノの比べると危険性は少ないと言えます。
ただ、大地震の時、机の下に隠れるのと同じ意味合いでグランドピアノの下に隠れるのは絶対にやめてください。
ピアノの脚が折れる可能性がありますので((+_+))
日頃からの備え(‘◇’)ゞ
地震の時はピアノから離れること!!
くどいようですが・・・、
アップライトピアノは、転倒・暴走の可能性があり、グランドピアノは、脚折れ・暴走の可能性があることを覚えておいてくださいね。
耐震グッズで地震対策
これらの商品も万全ではありませんが、人的被害・ピアノ本体の被害を最小限にとどめるためのものです。詳しくはコチラをご覧ください。
アップライトピアノは壁から指3~4本分(7㎝~10㎝)程度離して設置する
アップライトピアノは後ろに重心がありますので・・・、壁にピッタリと設置してしまうと地震の揺れを後方へ逃がすことができず、前方への転倒の可能性が高くなってしまいます。
ピアノのある部屋で(ピアノの前で)寝ない
できるなら避けた方が良いと思います。
お子様のお部屋にピアノがあって、そこで就寝している場合・・・、ベットやお布団の位置をピアノからできるだけ遠ざけたり、向きを工夫したりしてくださいね。
ピアノの上に硬いものを置かない方が良いですよ・・・
大地震の時にピアノの上に置いてあったものが落下してピアノ(主に鍵盤のフタ部分)に傷が・・・・(◎_◎;)なんてことがありました。
傷の修理もできますが・・・、結構費用がかかります(深い傷の場合、一カ所1万円~3万円位でしょうか・・・(^^;))