最終更新日 2024年10月29日 by nozawa88888@gmail.com

今週は比較的暖かい日が続いています(^^♪ 桜の季節までもうすぐですね・・・。 さて、今日は「ピアノ設置、床は大丈夫なのか!?」問題について書きます・・・。 というのも、先週行ったお客様のグランドピアノの足元に、床を保護する「フットプレート」というものが設置してありましたので(実は、昨年私が商品を用意し、運送会社に依頼して設置してもらったのですが・・・)「ピアノの設置・床補強は必要か?」という観点と「床の保護、こんな商品もあります」的な記事でございます。

ピアノの設置・床の補強は必要なのか?

ピアノを実家から持ってくる・・・、リビングに置こうかな、やっぱり子供部屋かな?
だけど、そのまま置いて大丈夫なの?
はい、確かに気になるところですね。アップライトピアノは約200kgから278kgグランドピアノは250kgから500kg以上もあります。でも、心配しないでください!多くの場合、床の補強は必ずしも必要ありません

日本の建築基準法では、一般的な住宅の床は1㎡あたり約180kgの荷重に耐えられるように設計されているとのこと。つまり、6畳(約9.9平方メートル)の部屋なら、最大で約1782kgの重さを支えられるんです。ピアノ一台、大丈夫です!

一級建築士の方のご見解をご紹介

というわけで、私たち「ピアノの専門家」ではなく、「建物の専門家(一級建築士)」の方のご見解をご紹介✨
以下、その理論的背景をまとめました。
①局所荷重の分散
ピアノのような重量物が床に与える負荷は「局所荷重」(集中荷重)と呼ばれます。ピアノの足が床に接触する点は小さいですが、その荷重は実際には床全体へと分散されるとのこと(床の保護商品も同様の理屈ですね)。
通常、住宅の床はある程度の局所荷重を支えられるよう設計されているため、ピアノの重量で床が破損することはほとんどありえない。
②梁の耐荷重設計
建物の床は、下部に設置された「梁」(はり)によって支持されている(あ~、私も「床」のことだけしか考えていませんでした)。住宅に使用される梁は、一般的な家具や人の体重など、ある程度の局所荷重に耐えられるよう設計されています。ピアノは重量物ですが、家庭用の梁は通常それに耐える設計が施されているため、梁がしっかりと建物の荷重を支えていれば、床全体が補強されていなくても安全に設置できる場合が多いのです。
③設計基準の影響
日本の建築基準法では、住宅の床は1平方メートルあたり約180kgの荷重に耐えるように設計されています(使用目的によって異なる場合があります)。
例えば、ピアノが300kgで4つの足で支えている場合、各足にかかる局所荷重は約75kgで、床や梁の耐荷重設計基準内に収まります。
このことから、ピアノの設置で必ずしも補強が必要とは限らないとされています。

動画「ピアノの床補強どうする?(一級建築士 サワダ住宅相談室)」

「床の保護」を目的とした商品

ピアノ 床の保護 
ピアノの脚の下をご覧ください。 黒い円状の物が「フットプレート」という商品です。 これが床への負担を軽減し、保護してくれるんですね・・・・。

床への負担軽減、その理由は・・・

ピアノ 床への負担 通常、グランドピアノには直径10cm~15cmくらいのインシュレーター(ピアノの脚・キャスターにはかせてあるお皿のようなもの)が設置されています。

住宅にあるグランドピアノの重さは約300kg、グランドピアノは脚が3本ですので1本の脚・キャスターには約100kgの重さがかかっている計算です。 その100kgの重さが直径10cm~15cmという面積にかかっているわけですね・・・。
ピアノ 床の保護
「フットプレート」は直径が40cm、通常のインシュレーターと比べ床との接地面積が広がりますので、重さを分散させることができるんです(^^♪

ピアノ 床の保護 「フットプレート」は木製でインシュレーターの下に設置して使用します。 お値段は¥18,000- + 消費税です(3枚1組)

本当に心配な方にはおススメしていますが・・・

私も『ピアノを実家から持ってくる』とか『中古ピアノを購入したい』というような方によく質問されるんです・・・、 「床の補強とかしたほうが良いでしょうか・・・」 このことについては「ピアノってどこに置けばいいの!?・・・、考えてみた!!」でも書きましたが・・・・、私の経験上と前置きした上で申し上げると・・・(以下は「ピアノってどこに置けばいいの!?・・・、考えてみた!!」より引用)

「私は専門家ではないので、専門家にお聞きになってください・・・」 というのがマニュアル通りの返答なのですが・・・、そりゃそうなんです(^^;) 万が一のとき、私が保証できるわけでもありませんので(^^;)ゴメンネサイ(^^;) 私はこの仕事をはじめて10年になりますが、(父の代からですと30年以上になります・・・、あ、私は二代目です)床の補強をしなかったからといって、床が抜けた・床が傾いた・・・・、という例は一度もありませんし、話も聞いたことがありません。 私の実家(築30年の普通の戸建てです)にはグランドピアノがあります。床の補強はしていませんが、現在にいたるまで床の状態に変化はありません。

ですので、このフットプレート、「本当に心配!!」というお客様にはこのような商品もございますって感じでご紹介しています。 また、この「フットプレート」はグランドピアノ専用ですが、アップライトピアノには以下のような商品がございます。
ビッグパネル
アップライトピアノは重さが280kg程度あります。 その重さを4本の脚(キャスター)で支えていますので、1本の脚(キャスター)には70kg程度の重さがかかっていることになります。 このピアノの重さを4つの「点」ではなく、より面積の広い「面」に分散させることで床への負担を軽減させることができます。

どうぞご参考までに・・・(^^;) 来週は、暖かい日があったり寒い日があったり本当に「三寒四温」みたいな天候らしいですね・・・。 まだまだ夜は冷えます・・・、どうぞ皆様ご自愛ください(^^♪