最終更新日 2024年11月8日 by nozawa88888@gmail.com
2024年 11月3日(祝)文化の日、東京の赤羽にて「赤羽ストリートピアノ@11/3赤羽ポリクロMETSピアノ街角コンサート」が開催されました。
陰ながら私も調律師としてご協力(?)。(赤羽ストリートピアノのイベントに携わられていただき数年になります)。
このイベントに調律師として関わらせていただいている立場で、当日に見た・感じた風景を記事にしてみました。
「Polychrome Stripe(多色縞)」のコンセプト
「赤羽ストリートピアノ」はスクエアゼットさん(先生?)が主催しておられる、複数のストリートピアノとイベントから成る、取り組み。
今回の「赤羽ポリクロMETS 街角コンサート」は「赤羽ストリートピアノ」という取り組みの中の1つ・・・、という位置づけで「ライブとフリープレイを交互に行う」形式。
コンサートとストリートピアノが両立をしている・・・、という大変珍しく、野心的な試み。ジャンルにおいてもクラシック、ジャズ、和楽器など多彩です。
12時からの開始なので、10時から作業。
イベントの調律は、本番に支障がないように少々慌ただしく作業します。
本当に忙しい方(なはずです、絶対)にも関わらず、オーガナイザーであり、プレイヤーであります。
一人何役やってるんですか、先生?みたいな方です。
ガチで「ストリート」にあるピアノは外気の影響(春夏秋冬・寒暖差、湿度差)を受けやすく、室内に常設してあるピアノに比べると予想外のトラブルがあったりします。
こうして他の楽器とセッションする場合、調律のピッチ(音の高さ)は基本442hz。
ピアノの音に合わせてもらいます。
ピアノの音だしをしている女性も、サックス奏者の方も(まだ小学生)今回の出演者です。
何もないこと(ピアノの不具合)を祈りつつ、会場を後に・・・。
スクエアゼット先生、いつもありがとうございます。
音楽を通じた地域コミュニティづくり
スクエアゼット先生が取り組んでおられる、こうした活動について私が語るのは大変に野暮なので、先生が取り組んでおられるノーストーキョー音楽まちづくりのサイトをご覧ください。
スクエアゼット先生が主催するイベントでお仕事させていただくのは、もう5年くらいになると思います。
(もっとかな・・・、間違ってたらごめんなさい、先生)
最初は赤羽の商店街でやった記憶があります・・。
イベント前日のピアノ移動を運送会社を手配して、あれ?本番明日ですよね?
当日のピアノ移動はどうやって運ぶんですか?
そもそも商店街のアーケードって、車両通行時間制限ありますよね・・・。
みたいな感じだっと記憶しています。
あれから先生のイベントには様々呼んで頂いておりますが、これらの活動が先生が目指している「音楽を通じたコミュニティづくり」や「公共財としてのピアノ」というコンセプトが具現化してる・・・、そう感じています。
(様々なバックボーンの方が演者・プレイヤーとして参加し、協賛・協力している方々も増えておられますので)
「ストリートピアノ」を継続することの難しさ
全国には「ストリートピアノ」と呼ばれるものが600台ほどあるそうです。
駅にあるピアノもあれば、商業施設にあるもの、公共施設にあるもの・・・、様々です。
きっと運営母体も様々ですよね。
スクエアゼット先生のように「イベント」「コンサート・ライブ」のようなものを定期的に開催することはとても大変(継続するのはもっと大変なはずです)だと思います。自治体や商店街、地域の方々の理解を得ることは必要不可欠ですし、綺麗ごと抜きで予算の問題もあると思います。
また、最近では「騒音問題」「弾く方のマナー」「一部の配信者の振る舞い」等が問題視される場合もあって、撤去されるケースもあります。
「だれでも弾けるピアノ」が「その街のアイコン」としてひっそりと置いてある・・・、個人的には良い風景だと思います。
「立ち止まって聞いている人」ばかりが「聞いている人」ではありません。
通り過ぎていく人たちにも、その音楽は届いていると思います。
また、多くのストリートピアノは「セカンドキャリア」だと想像しています。
「あるピアニストがバリバリ弾いていたピアノ」が、今は街角で「地域の人たちがポロンポロンと弾かれている」、そんなストーリーも良いですよね。