最終更新日 2026年1月5日 by nozawa88888@gmail.com

エテルナ(ETERNA)というピアノが実家にある。

実家の片付けで、何十年も弾かれていないピアノを前にして、
ヤマハなのか、はたまた別のメーカーなのか?
そんなご相談・ご質問をよくいただきます。

この記事をご覧いただいてる方の多くは、ご実家にエテルナピアノがある方と想像します。

「このピアノの価値について」あるいは「弾き続けたいが、修理できるのか?」

「エテルナ」については、よくご相談をいただきます

20年のキャリアの私でも、「エテルナ」に遭遇することは多くありません。
ただ、問い合わせ・ご相談いただくことは多いのです。

実家のピアノの引き取りを検討している場合、YAMAHAやKAWAIであれば簡単に話が進みます。
どの引き取り業者も対応していただけます。

ですが、「エテルナ」を含め、YAMAHA/KAWAI以外のメーカー・ブランドですと難しいことが多い。

  • 楽器店に相談したら「YAMAHA/KAWAI以外のメーカーだと買取対象外」と処分を勧められた。
  • 本当の価値を知りたい。もし価値があるなら、大切にしてくれる人に譲りたい。
  • 長年、家族と共にあったピアノ。愛着があるのに、ただ捨ててしまうのは忍びない。
  • 音が出ない、弦が切れている。でも、こんな古いピアノを修理できるのだろうか?

エテルナピアノに関して、よくご相談いただく内容です。

ご相談いただいた「価値があるか?」についてお答えするのには、少々説明が必要かと思います。

ピアノ買取業者に相談したら「買取対象外」と言われた、というのは「価値がない」という意味ではなく「リニューアルピアノとして販売するのにコストがかかる」という意味です。

50年以上前、「天竜楽器」というピアノメーカーがありました

CIMG0832 - コピー こちらが今回ご紹介する「エテルナ」。

この「エテルナ」、天竜楽器製造株式会社というピアノメーカーが作っていたピアノ。
この天竜楽器、今は存在しません
(静岡県の天竜市にあったので、”天竜楽器”、しかし、この天竜市も今は「浜松市天竜区」だそうです)

1969年(昭和44年)にYAMAHAに吸収合併されています。

少し結論を急ぐようですが、このエテルナピアノ、「中身はYAMAHA」なのです。

ピアノ本体には「ETERNA」の文字が、
なのにアクションには「YAMAHA」という表記、何故でしょう

CIMG0832 - コピー (2)
今回ご紹介する「ETERNA(エテルナ)」。
少し変わっています。

ピアノには「ETERNA」って表記がありますが、アクション部には「YAMAHA」のシールが貼られています。

ピアノ本体(鍵盤蓋)には「ETERNA」の刻印

CIMG0835 - コピー
ピアノの真鍮フレームにもメーカーの刻印があります。

これも「ETERNA」という刻印

091107
しかしアクション部(タッチの力をハンマーに伝える複雑な機構)には・・・、
「YAMAHA」のシールが貼ってあります。

このエテルナピアノ、「中身がYAMAHA」であることの証です。

「中身」という表現は専門家にあるまじき単純化した表現ですね。
つまり「アクション」「鍵盤」「弦・響板」等、楽器としての機能を司るほとんどすべての機構です。

その機構のほとんどがYAMAHAと共通しているため、製造から50年以上経過した現在でも”部品交換”を含めた修繕がしやすく、必要な修繕を行えば「ピアノの黄金期(1970~80年代)」YAMAHAの音色が蘇ります。

もちろん、「状態」や「今後のピアノとの付き合い方」によりますが、「調律だけで済むケース」「一部整調で大きく改善するケース」が多い。

この謎のヒントはお客様のお話の中に。

このお客様は昭和47年にこの「ETERNA」を購入されたのですが、その時のお話をお聞きしました。

当時、YAMAHAの購入は半年~1年待ちでした。
供給が間に合わないほど、需要があった時代です。

エテルナピアノ 昭和39年

昭和39年(1964年)エテルナピアノの販売パンフレット

楽器店の販売部門はYAMAHAの在庫が無いため、このエテルナを販売しました。
「名前はエテルナと書いてありますが、作ってるのはヤマハですから正真正銘ヤマハのピアノです」

この販売担当者が言ったことは、本当のことなのです。

YAMAHAはギターを天竜楽器がOEM生産(YAMAHA製の楽器として市場にだす製品を自社でなく外部メーカーに委託生産)する間柄にありました。
それ故、他の楽器メーカーと比べ関係性が深くYAMAHAは吸収後も「ETERNA」ブランドを残したのです

エテルナピアノに関して、お寄せいただきましたコメント

先にもお話いたしましたが、「エテルナピアノ」については、ご相談いただくことが多いのです。
私のブログ記事にいただきましたコメントの代表的なものを一部ご紹介します。

【コメント1:茨城県 70代女性】
エテルナのアップライトピアノをどうしようかと悩んでいます。いきさつを伺い、なるほどと納得しました。親が買ってくれたピアノです。
一部鍵盤が動きにくいようにも思います。黒色でペダルは3本です。
評価はどれくらいのものでしょうか?

【コメント2:58年前に購入された方】
私もエテルナのピアノを持っています。昭和42年頃に両親に買ってもらったものです。貧乏な時代に無理をさせたものなので手放すことはできず、どうすべきか迷っています。

【コメント3:浜松市内にお住まい?の方】
天竜楽器は浜松市船越町にも工場がありました。実家にあるピアノがエテルナ、懐かしい!

今の様な「物質的な豊かさ」のない時代にご両親・祖父祖母が苦労して購入してくれた、そんな方が多いのです。
エテルナの製造年から考えると当然かもしれません。

今後の管理や維持をどうするか、あるいは価値がわかっていただけるところへお譲りしたい、そうしたお声が多い。

最後に・・・、エテルナの修理・メンテナンス、買取、ご相談ください

野沢ピアノでは、エテルナピアノに関するご相談を承っております。

時代背景からして「エテルナピアノ」は、良い素材(特に木材ですね)で作られた良い時代のピアノです。
必要な修繕を施せば、まだまだ活躍してくれるピアノです。
日本のピアノの歴史が詰まった、またご両親の想いが詰まった大切な一台だと思います。

特にエテルナの場合、
「まだ使えるのに処分されてしまう」
ことが少なくありません。
その価値を、次の世代に繋ぐお手伝いをさせていただければ幸いです。

<問い合わせ・ご相談>
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